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破産手続きの対象になる人(3)~「支払停止」による推定~ | 再生破産相談室(大阪市北区西天満)

破産手続きの対象になる人(3)~「支払停止」による推定~

破産手続きの対象になる人

支払不能を推定する規定

「支払停止」をもって支払不能を推定

以上のように、本来、「支払不能」を裁判所で証明できる人が破産の対象になります。

しかし、支払能力の有無などは申立人によって違いがありますから、「支払不能」は結構幅がある規定です。第一、債務者本人はともかく、債権者から申し立てようにも、外部の人には分かりにくい事情ばかりです。

そして、債務者本人から自己破産を申立てる場合も、支払不能の事実をいちいち証明することも骨が折れ、苦痛になる筈です(実際は、ある程度詳細に説明することが求められます)。

そこで、破産法は、

破産法第十五条第二項 
債務者が支払を停止したときは、支払不能にあるものと推定する。

と定めています。
推定」(規定)というのは、「一応『支払不能』と考え、破産手続きの対象と認める。しかし、後から反対の証明があれば、そのように扱わなくなる」というものです。

申立ての後に、異議がある当事者から「そんな訳はない!ちゃんと支払えるじゃないか!!」と異議を述べて証明すれば、支払不能の推定は働かなくなります。

最高裁判例

ここでいう「支払停止」の定義については、最高裁判例があります。

判例「支払停止」の定義

債務者が資力欠乏のため債務の支払をすることができない『と考えて』その旨を明示的又は黙示的に外部に表示する行為をいうもの」(最判昭和60年2月14日

つまり、支払停止とは、債務者が、主観的に「もう支払えない!」と思い明示的であれ黙示的であれ、その考えを外部の人に示す行為ということです。

では、どんな場合に「支払停止」として、自己破産の対象となるのでしょうか?

支払停止の例

夜逃げ

一番単純なのは、やはり夜逃げでしょう。
夜逃げする場合、たいてい周囲には何も言わずにいなくなっしまうものですが、常識的に見て、普通は「もう支払えない」と思って逃亡する行為ですから、債務者本人が何も言わなくても、その行為自体が、黙示的に支払停止の意思を外部の人に示すものと言えるからです。支払えなくなって夜逃げした人は、破産の対象となるのは間違いないですね。

二度目の不渡り手形

その他には、事業をしている人であれば、二度目の不渡り手形の発生(資金が足りずに決済されなかった時から6か月以内に、もう一度手形が決済されなかった場合)があります。
この場合、金融市場で信用を失い、取引銀行との取引が事実上停止してしまいます。
このような場合は、本人が何も言わなくても外部から客観的に一番分かりやすい支払停止行為といえるでしょう。 二度目の不渡り手形を出した人も、社会一般から支払能力に多大な疑問を持たれる訳ですから、破産の対象になると考えて良いと思われます。

受任通知

気を付けなければならないのは、弁護士・司法書士に債務整理を依頼して発送された受任通知です。その内容について解釈上の問題点がありました。
この論点は、債務者本人からの自己破産で問題になります。特に、この受任通知を受け取った後でも、取り立て行為によって支払いを受けた債権者がいる場合、破産手続きで偏頗弁済にあたるか?で問題になるところです。

最初から自己破産の方針が決定していて、受任通知に「今後は自己破産の申立を行う予定です」と書かれていた場合、債務者本人の支払停止の意思を明示するものそのものですから、全く問題ありません。その後の返済は間違いなく偏頗弁済です。

しかし、弁護士・司法書士の受任通知に、方針が明らかにされていない場合はどうでしょうか?

方針を書いていない受任通知は、「支払停止」にあたるんだろうか?

論点!!

未だ方針は決定していないために受任通知に債務整理の具体的な方針が書かれず、ただ「債権者一般に宛てて,「当職らは,この度,後記債務者から依頼を受け,同人の債務整理の任に当たることになりました。」,「今後,債務者や家族,保証人への連絡や取立行為は中止願います。」などと記載され」ていた場合、支払停止の意思表示にあたるのでしょうか?

これに対して最高裁判所は、依頼人がサラリーマンであることも考慮したうえで、支払の停止にあたると判断しました。

判例受任通知と「支払停止」

「上記各記載のある本件通知には,(依頼人が)自己破産を予定している旨が明示されていなくても,(依頼人が)支払能力を欠くために一般的かつ継続的に債務の支払をすることができないことが,少なくとも黙示的に外部に表示されているとみるのが相当である。」「債権者一般に対して本件通知を送付した行為は,破産法162条1項1号イ及び3項にいう「支払の停止」に当たるというべきである。」(最判平成24年10月19日

借金に関する正確な情報をご本人があまり持っていないため、弁護士・司法書士が債権者から取り寄せた取引履歴の結果から、依頼人と今後の方針を決定する場合も少なくありません。
この判例は、そのような実態も踏まえ、依頼人の収入状態も考慮したうえで、弁護士・司法書士の受任通知に債務整理に入ったことや取り立て中止の要請などの記載があれば、受任通知発送の時点から支払停止の意思表示をしたものとみなしている、と考えて良いでしょう。

つまり、依頼した弁護士・司法書士の受任通知発送により、依頼人は破産の対象となった、と認められるということです。

実務では?

大阪地裁の申立書式では、この判決以前から、受任通知の発送時期を明記します。裁判所から、この発送時期に破たんしたものとみていることを説明されています。

司法書士ワンポイント 「倒産」のとらえ方

「倒産」とは-

破産法は、民事再生法会社更生法などと並ぶ、倒産処理のための法律(一般に倒産法と呼ばれます)の一つです。
ですから、対象は「倒産」した人(会社などの法人を含む)ですね。

実は、「倒産」という用語は、明確な基準がある訳ではありません。ただ、法律の世界での定義は、おおむね、「個人・会社などの①『債務者』が、②自分の借金(債務)の返済ができなくなり③これまで通りの活動が困難または不可能な状態になったこと」という理解になっています。
つまり、「状態」を表す用語なんですね。

このような定義ですと、今、借金問題でお悩みの方は、「私のことじゃない?」と思われる方も多いと思います。

各倒産法の「倒産」は、それぞれ異なっている

倒産法は、それぞれ対象とする「倒産」した人を規定しています。重なる場合もありますが、その倒産の程度に差がある場合もあります。
帝国データバンクでは、自己破産や民事再生の申立を含む6つの行動があった場合、「倒産」と認めています。
参考:帝国データバンク

倒産法その「倒産」の中でも、破産法は最も厳しい状態の人を対象としています。

各倒産法で比較してみましょう。
※自己破産の場合、法人代表者であれば、他の手続きと密接に関係することがあります。

倒産法の名前

「倒産」(対象となる人)の定義

破産法

①債務者が支払不能にあるとき
②債務者が支払を停止したときは、支払不能にあるものと推定
※対象は法人・個人

民事再生法

①破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあるとき
②債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないとき
※対象は法人・個人

会社更生法

①破産手続開始の原因となる事実が生ずるおそれがある場合
②弁済期にある債務を弁済することとすれば、その事業の継続に著しい支障を来すおそれがある場合
※対象は株式会社のみ

特別清算

①清算の遂行に著しい支障を来すべき事情があること②債務超過の疑いがあること。
※対象は株式会社のみ

まとめ

いかかでしたでしょうか?

破産は、破産法での手続きですから、破産法で定められている「支払不能」を満たした人だけが破産の対象になります。支払不能については、ある程度詳細に説明を求められます。

ただ、ほとんどの方は、自ら破産を申し立てる自己破産なので、弁護士・司法書士へ依頼することで、破産の対象として裁判所に認めていただき、手続きをスムーズに進めることができるようになっていることもよくお分かりになったと思います。

破産は、とても専門的なものです。
破産申立をお考えの場合、専門家に事前に相談し、そのアドバイスを受けることをお勧めします。

破産手続きの対象

①破産の対象となる人は、「支払不能」の人である。すなわち、借金全体を、今後支払っていく経済力がない人である。
②①「支払不能」は、支払停止の意思表示によって推定される。夜逃げ二度目の不渡り手形、弁護士・司法書士の受任通知などがある。

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